三銃士

期待外れ。冒険活劇だと思って見に行くと肩透かしを食らう。映画のクライマックスは始まって20〜30分くらいのダルタニヤン&三銃士が大立ち回りするところ。ここまで見たら帰ってもいい。タイトルの三銃士の活躍は序盤だけでバッキンガム公爵の飛行船を奪う活躍をするシーンも無いし、最後の大暴れも無い。三銃士の登場するシーンを全部省いたバージョンを作っても大して違和感無いだろと思うくらい。ダルタニヤンがパリに出てきて、コンスタンスと会って、首飾りを頼まれて、イギリス行って帰ってくる。困るのはロンドン塔からの脱出だが、飛行船を奪うシーンが無いんだから誰が助けに来たって大した違いはないと思う。


大きい不満は二点。


第一点。「ダ・ヴィンチの秘密の設計図」なんてネタ出すなら発条仕掛けの巨大ロボくらい出せや。飛行船でヒャッハーしてる敵を一撃で落とすくらいの。ハッタリの飛ばし方が足りんのよ。タイトルに飛行船って付けてんだから最後の最後に飛行船が雑魚になるくらいの仕掛けが欲しかった。敵方の飛行船を奪って帰ってきたら、黒幕がもっと凄い飛行船持ってました。…というのは良いんだけど。


第二点。チャンバラ不足。なんで空中チャンバラしないんだよ。飛行船の気球の上で丁々発止と斬り合うシーンくらい俺でもパッと思い付くのに。せめて甲板の上でも。ここまで書いて思い出したが、ロシュフォールの乗ってた飛行船は終始ほぼ同じ位置からの絵しか観客に見せていない。コンスタンスの縄を切るのも画面外の出来事だし、他の視点からの絵は空中戦のときのCG全体図しか無い。たぶん最初から作ってないんだろうな。予算ケチりやがって。寺院の屋根の上でのチャンバラが最終決戦なら飛行船なぞいらんわ。


全体的に予算が厳しかったんだろうなとは思う。製作費がもっと多ければ大がかりな装置を作って飛行船でのチャンバラも出来たんだろうに。


ミレディのエロイ活躍を加味しても、100点満点中40点くらい。


宣伝で流れたタンタンの冒険のほうが面白そうだったな。