東京落語会

今年4月に新規入会。4月13日が俺の初参加。
初めて行く場所だったんで会員証に同封されてた地図片手に
目印の建物を探しながら行ってきた。


根が小心者なんで見知らぬ土地へ行くときは
正直言っていつも内心ドッキドキなのだが
今まで行ったことがない場所は目に入るもの全てが
新鮮で楽しかったのもまた事実。


席は三階席。
オペラグラスとかあったほうがいいんじゃないだろうか、という感じの場所。
東京落語会は「会員歴が長いほど前のほうに座れる」「退会した人のぶんだけ前の席に詰める」
というルールなので新参者はこの程度の扱いである。
一階の前のほうに座ってる人たちは年季入ってるんだろうな。
しかし既に二週間以上前のことなので記憶も曖昧なのであった。
さて演目は…。


開口一番がたぶん「雑俳」。
落語歴が浅いから間違ってるかもしれない。


「洒落番頭」。
洒落が得意な番頭と、洒落の分からない主人のやり取りが面白い。
「おまえは洒落が得意だそうだが、ひとつやってみせておくれ」
「さようでございますか…しかし、洒落と申しますものはこう…お酒でも頂いて気分が乗ってからでございませんと」
「昼間からお酒というわけにもいかないよ。そこをなんとかやっておくれ」
「はあ…それでは、何かお題を頂戴できませんでしょうか」
「なんだい、モノを取ろうってのかい?」
「いえその…何か言葉で良いんでございますが」
「そうだねえ。おや、庭に蟹がいるじゃないか。あれでどうだい」
「そうでございますねえ…お、そうだ、『洒落を言えと言われても、にわかには言えません』」(ドヤァ)
「いやいや番頭さん。そう言わずに。やっておくれよ」
こんな具合。


「猫と電車」
パンフレットによると先代柳家権太楼師匠の創作落語であるらしい。
路面電車を知らないと聞くほうの頭の中に映像が浮かばないんじゃないかなーと思った。
俺は長崎住んでた頃に路面電車を間近で見たことある。
(実際に乗ったことがあるかどうかは覚えてない)


瓜生岩子伝」。
日本にも白衣の天使ナイチンゲールのような立派な女性が居たんですよ…で済めばタダの良い話だが、
そこは落語家の語る偉人伝。
胸にじぃんとくる物を与えながらも笑いがちりばめられている。
偉人伝てあんま好きじゃないが、こういう風に面白いと聞き易いよね。


「蛙茶番」
ここには書けないような第一声だったとしか。
あれを聞いて笑えたのは会場に足を運んだ人だけの特権だ。うむ。
「有り難いことであたくしども噺家も、文化事業とやらの一環で学校さんに落語をやりに行くという機会がございます。学校寄席というものです」
「今日はその学校寄席ではできない落語をやろうと思ってここへ参りました」


「幽霊の辻」
こちらも思わず笑顔になってしまう桂平治師匠の笑顔が大好き。
仲入りの後だったから良かったけど、続けて聞いていたら笑い過ぎで疲れてたかも。


「松竹梅」。
噺のマクラにご自身の結構披露宴のときのエピソードを話しておられた。
どのくらいの割合で真実なのかは分からないが、すげえ。